近況報告(2020.04.11)

今年は年頭からバタバタと感染症のニュースが世界を駆け巡り、4月に入って私の住む大阪では緊急事態宣言が発令されるほどになってしまいました。3月以降のイベントやレッスンは基本的に中止とさせて頂いています。このブログを読んでくださっている方々の健康をお祈りしております。

3月7日に予定していたコンサートは、当初は5月頃に延期と考えておりましたが、現在の所、秋以降に再日程との予定です。このところ、ノルウェーのフォークミュージシャン達は、自宅でのオンラインコンサートをして楽しんでいます。私たちも何か新しい試みをして楽しめたら良いなぁと画策しています。どうぞお楽しみに!

レッスンの方は、オンラインでレッスンができたら良いなあと考えています。これまで私自身は試したことがない試みですので、こちらも楽しみに準備したいと思っています。

毎年、夏に行く予定にしているノルウェー最大の民俗音楽祭ランズカップレイクも今年は中止になってしまいました。この大会は毎年持ち回りでノルウェー各地の民俗音楽団体が主宰することになっているのですが、今回ばかりは来年も同じ開催場所(世界遺産にも登録されているRjukan、私が修士論文で扱ったKnut Dahleの住んでいた所のすぐ近くです)となるそうです。是非来年は訪れるつもりです。Rjukanについてはまたいつか記事にしたいと思っています。

それ以外では、2年半前に注文していた5弦のハーディングフェーレが、郵便事情が停滞する直前にやっと届き、今はもっぱらこの楽器を楽しんでいます。通常のハーディングフェーレの低音側にもう1本弦が付け加えられています。もう10年程も前から欲しいと思っていたのですが、なかなか注文できず、2017年にやっと注文した時には、職人さんの所で予約が殺到しており、2年待ちと言われていました。2年も待ちましたがやっぱり作ってもらってよかったと大満足しています。古い楽器の復元ではなく、エクスペリメントの方の楽器なので、弦や調弦方法も色々と試せるのがこれからもとても楽しみです。因みに、私の愛用している4弦のハーディングフェーレを作ってくれたSalve Håkedalの作です。Salveはボディーの大きめな5弦の楽器「Hardanger d’amore」も制作していますが、今回私が注文したのはハーディングフェーレサイズのものです。

一方で以前より愛用中の古い楽器の方は、さらに修理が必要と感じていたため、年始より、鎌倉に住むハーディングフェーレも制作する楽器職人の原圭介さんの工房に預けて修理してもらっています。1901年製の楽器ですが、オリジナルの部分を多く残しているもので、糸巻きが経年劣化で緩んできてしまい、修理を必要としていました。その他、細かい作業をいくつかお願いしている所です。原さんは2015年より、私も大尊敬し、大変影響を受けたプレーヤーで製作家のOttar Kåsaの工房で修行をされた信頼のできる職人さんです。こちらの楽器もまた現役になって帰ってくるのが楽しみです。

少しずつ進めているCD制作の方も、もうすぐ終盤となりそうです。世界中のバタバタが終わる頃にはこちらも完成していることでしょう!

皆様もくれぐれもお体に気をつけて、今できる楽しいことを見つけて、辛い時期を乗り越えて下さいね。

レコーディング

今年の初めから、ソロアルバムのレコーディングをしています。先週の日曜日にもまたスタジオを訪ね、5曲ほど録音をしてきました。一曲一曲は短い曲ですが、一つの曲を仕上げるにはいくつものプロセスを介し、解釈を重ねていきます。民俗音楽というと、お手軽にイメージしている人も多いかもしれませんが、(あるいは他のジャンルよりは本当にそうなのかもわかりませんが) 案外根気のいる作業です。今回録音をしているものは、比較的有名でよく聞かれるテレマルク地方のレパートリーです。私はノルウェーでの学生時代、テレマルク地方の曲を中心に勉強しました。テレマルクではハーディングフェーレの伝統が非常に強く、伝統のスタイルも最も豊富に残っている地域と言っても過言ではありません。私が学校に行く前、一番初めにハーディングフェーレを教わったのはBernt Balchenという奏者ですが、ヴァルドレス地方とテレマルク地方のレパートリーを得意としていました。数年後に、テレマルク大学で勉強した際には、その地域でよく弾かれるレパートリーを学びたいと思い、テレマルクの曲を中心に教えて欲しいと頼みました。後にOle Bull Akademietに通うために西ノルウェーへ引っ越してからはテレマルクの曲を中心に据えながらも、西ノルウェーのレパートリーも学びました。今回は私のレパートリーの中で一番の基礎になってくれているテレマルクの曲ばかり、中でもOle Bull Akademiet時代の私の師匠であるAnne Hyttaから学んだ曲や、修士号のテーマとして取り組んだDahleのレパートリーが中心となっています。この冬には完成させるつもりです。

Studio

レコーディングをした翌日、2003年より共に活動をしてきた、日本・ノルウェー音楽家協会の中心メンバーだった方の一人、池内保子さんが他界されてから1年が経ったことを記念し、東京のメンバーが「旅立ちコンサート」を主催したので私も客席から見送らせて頂きました。いつも穏やかな笑顔で美しいフルートの音色を奏でた保子さんのご冥福を心からお祈りしています。

garba hall

日本・ノルウェー音楽家協会は私がまだノルウェーの音楽のことを殆ど知らなかった頃よりお世話になっている協会で、そこで活躍される先輩方から多くを学びました。日本では殆ど知られていないノルウェークラシックの有名曲を演奏されるのを聴き、そののびのびと自由な世界観に共感して私はノルウェー留学をしました。協会のコンサートで演奏されている曲は、今もノルウェーでは変わらずよく演奏されている曲ばかり。日本にいるのを忘れるほど引き込まれる時間を過ごしました。中でも日本・ノルウェー音楽家協会オリジナル演奏会版ペール・ギュントは圧巻で、是非再演を期待しています。次回は是非参加させていただきたいです。会場になった西新宿のガルバホールは、夢の溢れる内装で、ペール・ギュントにぴったりでした。

東京駅

ノルウェーで手軽に楽しめる美味しい食べ物

このブログのノルウェーの食べ物のページを、時々見てくれいている人がいることを検索結果で確認したのですが、ノルウェーの食べ物というタイトルなのに、地味な内容であったことを反省しています。今回は外食が高いノルウェーでも手軽に喰べられれて美味しい、お土産にも適しているノルウェーの食べ物を書いていきたいと思います。今度もある意味地味な内容ですが。。ノルウェーを離れてから半年。そろそろ食べ物が恋しくなってきました。

1、コーヒー

ノルウェーのコーヒーは美味しいです。私は特にコーヒー党というわけではありませんが、ノルウェー人のコーヒー消費量は世界でも有数だそうで、よく飲むから味も良いということのようです。味は酸味のあまり強くないものが好まれるような印象を持っています。街にはカフェが点在していますが、日本で人気のアメリカ系大手チェーンはあまり見かけません。聞くところによると、ノルウェーでは古くからあるカフェ文化が強かったので外国からの大手チェーンがなかなか参入できなかったらしいのです。写真はオーガニックベーカリー、ゴットブローGodtBrødのコーヒーとオープンサンド。

Godt Brød HP: https://www.godtbrod.no

2、サーモン

言わずと知れたサーモン大国ノルウェーですが、実はほとんどは養殖です。でもやはり美味しいです。スーパーの冷凍コーナーに大きなサーモンが1尾丸ごと冷凍されているのをみて、いつかはこれを自宅のオーブンで調理してみたいと思いつつ、夢が叶わぬまま日本に戻ってきました(実際、オーブンより大きかったです)が、次回ノルウェーに行った時にまた試したいと今でも思っています。

3、ビール

これまた私はアルコールが強くないにも関わらず、ビールが美味しいのがノルウェーです。ノルウェーのビール造りは歴史が長く、バイキング達も既にビールは作っていたそうです。昔から夏とクリスマス時期2回に分けて醸造していたそうで、その習慣は今でもクリスマスビール Juleølが12月になると各ビール会社から出されることにも残っていますが、レシピの方は随分と変わってしまっているようです。最近は新しい地ビールが次々と誕生していて、様々な銘柄と味わいで楽しませてくれます。

アルコール規制の非常に強いノルウェーでは、スーパーで買えるアルコール類はビールやサイダー系のみで(アルコール度数の強いものは専売のヴィンモノポーレVinmonopoletで販売しています)、朝9:00から夜8:00までしか販売してくれません。旅先でスーパーで買い物する際はくれぐれも気をつけましょう。写真は西ノルウェーはフロムにある地ビール、エギールÆgirのビール缶。こちらもほとんど街のスーパーで見かけるものです。(外国から日本への酒類の持ち込みは制限がありますので注意しましょう)

Ægir bryggeri HP: https://aegirbryggeri.no/?lang=no_NO

Aegir_Crown

4、フィスケカーケFiskekake

この食べ物は、日本人にはある意味馴染みのある味で、魚の擂り身を焼いて作る、カマボコのようなモノなのですが、それが大きくお皿に乗っているのには最初はいささか違和感があったものでした。私の住んでいたベルゲンには有名なフィスケカーケの店Søstrene Hagelinがあり、お昼時になると、50クローネ前後の簡単なランチとしてフィスケカーケをバンに挟んでバーガーとして食べることができます。外食の高いノルウェーでは100クローネ以下で食べられるランチとして地元の人にも人気がありますし、外国からの観光客にもオススメしたいところです。フィスケカーケ1個だけなら15クローネ前後(2-300円前後)と町歩きでちょっと小腹が空いた時にかじるのにもちょうど良いお値段です。

Søstrene Hagelin HP: https://www.sostrenehagelin.no

Fiskeburger

(写真はYelpから借りています)

ジャイロキネシスとのコラボイベント

ジャイロキネシスというエクササイズをご存知でしょうか?

NY発祥の背骨の調整をメインとしたエクササイズで、開発したのはバレエダンサー。腰を酷使するダンス中に体を傷め、ご自身のリハビリの為に開発したメソッドだそうです。その為、ダンサーに支持を得ているエクササイズと聞きました。マシンを使ったエクササイズのジャイロトニックに対して、ジャイロキネシスは椅子に座った状態で行うエクササイズで、大きく胸を開いたり、脇腹を伸ばしたりするのですが、あくまでも体軸を意識して行うので無理がなく、エクササイズ後の爽快感がたまりません。

私は3年ほど前に体調を崩しその時に住んでいたベルゲンで出会ったのがこのジャイロキネシスのエクササイズです。その時インストラクターをしてくれたのはタンゴダンサーの整体師さんですが、日本に一時帰国した時にもジャイロのスタジオを探しお世話になったのが、同じくダンサーで、ジャイロキネシスのインンストラクターである丸井知世さんです。

何度かライブでお世話になっているスタジオTime Blueさんにはジャイロトニックのマシンがあり、よくレッスンをされています。何気なく、以前にジャイロのレッスンを受けたことがあるんですと話したところ、何と、丸井さんがTime Blueさんでレッスンをされているというではありませんか!?

お陰様で体調の方はエクササイズの効果かその後みるみると良くなり、今ではすっかり元気です。5月12日(日)には、スタジオTimeBlueでその丸井さんとのコラボイベントが実現します。

まず14:00から丸井知世さんの呼吸にフォーカスしたジャイロキネシスのエクササイズを1時間。その後休憩15分を挟んで1時間のコンサートです。このコンサートは特別で、ヨガマットの上に横になったり、座ったり、お好きな体勢で聞いていただきます。勿論、間で寝てしまってもOK。エクササイズの後は体もリラックスしていますから、そのままリラックスして音楽を楽しんでもらおうというコンセプトです。音楽もゆったりとしたバージョンでお届けする予定です。題して「ジャイロキネシスと寝ても良いコンサート」。エクササイズの爽快感と音楽でリラックスしたい貴方、是非ご参加下さい!

 

May 12th 2019 @ Studio Time Blue 天神橋筋6丁目

ジャイロキネシスのセッションとのコラボイベント。

エクササイズとコンサート各1時間 ¥3,000

14:00 ジャイロキネシス Start インストラクター:丸井知世

15:15 コンサートStart コンサート:樫原聡子

Happy New Year 2019!

すっかりお正月も過ぎてしまいましたが、明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。

昨年秋から日本へ帰ってきて、暫く振りに日本で演奏させていただく機会をいただきました。ここ数年インプットが続いていましたが、今年は引き続きアウトプットをしていきたいと思っています。新しいプロジェクトも計画し、ハーディングフェーレの魅力をお伝えできればと思っています。

flower

山本能楽堂 静寂の音コンサート

 

昨日、山本能楽堂にお越しくださった方々どうも有難うございました。能舞台という特別な空間で、ハーディングフェーレとヨイクという組み合わせで音楽をお楽しみいただきました。

昨日のメインアーティスト、マリヤとフローデはノルウェーをはじめとする北欧の少数民族、サーミ族の中でも、南サーミという民族グループの音楽文化を強く継承するアーティストです。ノルウェーは世界の中でもそれほど人口の多くない、いわゆる小国と語られることも多いのですが、その中でもマイノリティーに当たる文化を力強く現代社会に訴えます。多くの少数民族と同じく、歴史的に、サーミの文化は社会に認められない時代を経験しています。マリヤは若い世代として、自分たちの民族文化を社会に隠すものではなく堂々とアピールしていくべきだという強い意思を持っていました。舞台裏で、そんな思いを熱く語ってくれ、さらに、「ハーディングフェーレも同じでしょ!」と激励してくれたのでした。

お二人とも日本が大好きな様子。私もまた次回の公演を期待します!

以下は今回の日程です。お近くの方、是非お出かけください!

秋に向かって

さて、私のこの度のトロールハウゲンでの仕事は9月末で一旦終了することにしました。ベルゲンの観光シーズンは9月ごろでひと段落します。それに合わせて、トロールハウゲンの方でも開館時間をオフシーズンは短くしたり、プログラムをノルウェー人向け、子供向けのものに変えていったりするようです。また来年仕事できることを願って、私の方は一旦終了です。

この夏は、日本から、トロールハウゲンに観光に来られる色んな方にお会いしました。特に、音楽家の方や音楽に興味のある方と話をさせていただくのは楽しかったです。お話をさせていただく中で、音楽以外にも、ノルウェーってこうですよねーとかいう話を逆に聞かせてもらうのも楽しかったのですが、ノルウェー旅行記をご自身のブログに書かれた方がいらっしゃって、トロールハウゲンのことも書いてくださったので、ここにもご紹介します

グリーグはピアノ小品が多いですが、当時、サロン音楽全盛期としては楽譜が大変よく売れたそうです。技術的に難解でない曲が多いので、現在でもピアノ教室などでも教材として取り上げられる事があったり、と、意外に一般家庭に浸透しているとも言われています。実際、外国からピアノの先生が自分の生徒にグリーグのことを話して聞かせたいといってトロールハウゲンまで来られたりするケースが何件もありました。そんなグリーグだからこそ、トロールハウゲンで働く事は、「点と点を繋ぐような事」というのはシーズンを始める前に言われたことでもあります。ノルウェーの民族音楽が、ノルウェーでもあまり認知されていなかった時代に、ノルウェーサウンドを外国にまで運んだグリーグの業績を今更のようにすごいと考えざるを得ない経験でした。

Griegづくし

前回書いた通り、今年はトロールハウゲンでお仕事させてもらっています。そしてプライベートでもグリーグ。グリーグの楽譜を広げて曲をさらっています。

というのも、今週日曜日の8月19日、また恒例の「My Favorite」でデモンストレーション付きレクチャーがあり、その準備をしているからです。今回もOp.72を取り上げます。どの曲にするかはお楽しみです。

偶然、トロールハウゲンで検索してこのページにたどり着き、さらに偶然、今週末ノルウェーはベルゲンまで旅行に来られるというアナタ!8月19日14:15からトロールハウゲンのオーディオルームでお待ちしています🎶

毎年8月になると恒例のベルゲンフィルによるシーズンオープニングの無料コンサートでもグリーグから始まりました。常任指揮のエドワード・ガートナーは6月のGrieg Minutt for Minuttで「グリーグは、世界レベルではほとんど無視されていると言っても過言ではないほど演奏されないが、ここノルウェーではやや弾かれすぎの傾向がある」という絶妙のコメントを残しましたが、グリーグの作品の3分の2はピアノ曲だそうです。19世紀に流行した家庭サロン音楽の典型ともいわれます。因みにこの日のピアノは、グリーグのピアノコンチェルト、ではなく、ブリテンのピアノコンチェルトでした。(ピアニストはライフ・オヴェ・アンスネスですが、演奏中の撮影ではないので写っていません。悪しからず。)

円を描くように Like drawing a circle

 

今年の夏は作曲家グリーグの家トロールハウゲンで仕事をしています。以前にも書きましたが、グリーグはノルウェーの民謡のメロディーを自身の作品に使っています。晩年の作品Op.72ではKnut Dahleのレパートリーがピアノ曲になりました。

私はハーディングフェーレを始める前からグリーグのOp.72について調べていました。これまで何度もそこからのレパートリーを演奏する機会があったにも関わらず、私は案外、グリーグのことを知りませんでした。少しづつ、グリーグと民俗音楽家との関わり、どんなレパートリーを使ったのか、また、その素材となっている曲の”現在”などを調べ始めるととても面白く、まだまだ興味はつきません。それに加えて、グリーグのハーモニーの付け方は、全く古臭くなく洒落ていて、改めてグリーグを聞き直し、見直す機会となりました。

というわけで、何年も経ってからまたグリーグに立ち返っています。5月から9月の毎日、トロールハウゲンではピアノコンサートを行なっています。昨日のピアニストは、グリーグのライフワークとも言える叙情小品集の最初の作品アリエッタ(op.12)と最後の作品、余韻(op.71)を取り上げ「まるで円を描くように仕上げた」と紹介しました。(グリーグは34年かけて、10集66曲に及ぶピアノ小曲集「叙情小品集」を発表した)34年の年月を経て、最初と最後に同じモチーフを扱いながら、別の趣の2曲を作曲したのです。私もまた円を描くように、以前と同じ作品を別の知識と観点で見直して行きたいと思います。

明日はトロールハウゲンのスペシャルセッション「My Favorite」でクヌート・ダーレKnut Dahleについて語ります。面白いのは、急ぎ足の観光客もいれば、のんびりと時間を過ごして行かれる人もいることです。話好きの各国語ガイドが夏のシーズン中は常時待機しています。ベルゲンにお越しの際には、ぜひ、トロールハウゲンに足を伸ばしてください。

I’m working at Troldhaugen, the home for Edvard and Nina Grieg, in this summer. I have been interested in Grieg’s op.72 slåtter, even before I started playing the hardingfele by myself. But I think, I was not so keen to learn about Edvard Grieg’s life and music style. In this season I learn a lot about his life and music. Concerning to folk music, I have read about the relationship between the folk musicians and Grieg, how and which tunes he used and how people play these folk tunes today. This is very interesting theme and I am never (so far) tired of researching about it.

I’m going to talk about Knut Dahle at Troldhaugen tomorrow in the special session “My Favorite”. If you come to Bergen this summer, please visit Troldhaugen. Guides in many different languages (English, Spanish, French, German, Russian, Polish, Dutch, Japanese) are waiting for your visit!

追記:My favoriteでは、Myllargutens Bruremarsjを取り上げ、MyllargutenとOle Bull、MyllargutenとKnut Dahle、Knut DahleとEdvard Grieg、Op.72の作曲された背景について演奏を交えながらレクチャーしました。面白いと思ってもらえたようで、楽器についての質問など、たくさんいただきました。

I talked about Myllarguten and Ole Bull, Myllareguten and Knut Dahle, Knut Dahle and Grieg, and background of Grieg’s op.72 with musical example of “Myllarguten’s Wedding March”. It was fun and I got good respons from the audience. Especially they were interested in the instrument! Thank you!

 

Grieg minutt for minutt

先日の6月15日、私の住むベルゲンでは大変有名な作曲家、エドヴァルド・グリーグの175回目の誕生日を祝うイベントが開かれました。毎年、グリーグの家、トロールハウゲンでは6月15日を祝うのですが、今年は一大イベントとして、彼の作品番号のついて発表された全作品を30時間かけて演奏するという企画を国営放送のNRKと協力して敢行したのです。その名もGrieg minutt for minutt 。Minutt for Mimutt(分刻み)というドキュメンタリー番組のシリーズは実はNRKでは人気のあるシリーズの一つで、例えばベルゲン鉄道をオスローベルゲン間、先頭車両にテレビカメラを積んで7-8時間、景色を映し続ける、というようなことをやっているシリーズです。

さて、Grieg minutt for minuttでは6月15日の夕方5時半からノンストップでコンサートを中継しました。(もちろん公開録画です)会場になったのはトロールハウゲンのコンサートホール、グリーグが実際に住んでいた家の居間、ベルゲン中心地のグリーグホール、国営放送NRKのオスロのスタジオ、その他、合間にはノルウェー、世界各地からお祝いのメッセージを伝えるというものでした。私もベルゲンに住む者として、このイベントに一部参加させてもらえる機会を得て光栄でした。

30時間の様子は今でもインターネット上で見ることができます。少し編集されて、作品番号ごとに整理されているので見やすいかと思いますので興味のある方はどうぞ。

https://tv.nrk.no/serie/grieg-minutt-for-minutt

グリーグはノルウェーの民俗音楽から影響を受けた作品をたくさん残したということが知られています。もちろん、彼のインスピレーションの源となったのは豊かな大自然とか、ドイツ風クラシックの伝統というものもありますが、実際に仲間内と出かけた田舎で出会った少女から習った曲だとか、お気に入りのハーディングフェーレプレーヤーとの交友録みたいなものがあったりもします。実際にハーディングフェーレの曲は作曲しなかったものの、そういった経験から、ノルウェー民俗音楽からのエッセンスが満載の作品が残されています。晩年の大作には、Knut Dahleのレパートリーをピアノ曲に仕立てたOp.72 Slåtterがあります。

このGrieg minutt for minuttシリーズではハーディングフェーレが2回登場しました。一度目は有名なペールギュントOp.23、そしてOp.72 slåtterです。演奏を担当したのはHåkon HøgemoとNils Økland。2人とも私の大尊敬するプレーヤーです。

後になって落ち着いて映像を見直して、その演出の面白さを改めて感じています。特に、Op.72の方では、演奏者はシンプルな服装でありながら、聴衆にはなんと80人を超える民族衣装を着た人たち。実はNRKとトロールハウゲンは協力して、この作品の録画に衣装を着て参加してくれる市民を募ったのです。この作品がいかに、「国民的」なものの象徴であるか、そしてグリーグが、その作品を「名もない」民衆の音楽から題材を得て作ったというコンセプトを象徴するような演出だったと思います。あ、ちなみに念のため書いておくと、Op.72の演奏を担当したEinar Steen Nøkleberg (ピアノ)とNils Økland(ハーディングフェーレ)はどちらも大変著名な方で、私が言っているのは「演出が」という意味です。その観点でいうと、Knut Dahle自身もテレマルクの伝統音楽においては決して「名もない」存在ではなかったのですから。(グリーグが1903年に発表したOp.72の前書きにはKnut Dahle のレパートリーから取られたとは書かれず、ただ「テレマルクの年老いた奏者」とだとだけ書かれています。)

It was hornour to be able to be at Edvards Grieg’s 175 yrears old birthday event “Grieg minutt for minutt”. “Grieg minutt for minutt” was a huge concert event that musicians performed all of his opuses from op.1 to op.74 in a row, taking 30 hours. The event was broadcasted on NRK TV, and still available on the internet. The concert venues were Troldhaugen (the living room at the house and the concert hall), the Grieg Hall in Bergen city center and the NRK studio in Oslo. Between the opuses, people talked about his life and compositions as well as many comments of celebration from all over the world.

Grieg used many folk music melodies in his compositions. He was a national romantic composer. Of course, German classical tradition and huge Norwegian nature were his source of inspiration, but also Norwegian folk music played important roll in his compositions. He picked up over 40 melodies from L.M. Lindeman’s folk music collection, but later in his life, he also got friendship with several hardingfele players and folk singers, and he used more directly sources.

In “Grieg minutt or minutt”, you see hardingfele twice; First in Op.23 Peer Gynt and in Op.72 Slåtter. Both plyers were well known and two of my favorite players, Håkon Høgemo and Nils Økland.

https://tv.nrk.no/serie/grieg-minutt-for-minutt