先日のハーディングフェーレイベントにお越しいただいた皆様、ありがとうございました。ハーディングフェーレの曲ばかり、を、2台で弾く、たっぷりした響きのコンサートでした。初めて聴いていただく方にもご好評いただいたようで、私自身も大変楽しみしました。
さて、2月はエドヴァルド・グリーグに関するコンサートとイベントを予定しています。
大阪では2月25日に日本・グリーグ協会関西支部主催公演「北欧の詩人エドヴァルド・グリーグ 魅惑の愛と踊り」に出演します。
グリーグはノルウェーの民族音楽をインスピレーションの源にしていたことはよく知られていますが、ハーディングフェーレの特定の曲をピアノ曲に編曲したことで知られているのはOP.72 スロッテル Slåtterです。ハーディングフェーレ奏者クヌート・ダーレ Knut Dahleはエドヴァルド・グリーグに手紙を書き自分のレパートリーを後世に残したいため、曲を書きとってほしいと伝えました。アメリカでの4年間の移民生活を終えてテレマルクに帰ってきた1901年からの2年間をかけて、K. DahleとE. GriegとJohan Halvorssenの3人の手を経て完成したのがこの曲です。
コンサートでは、このOp.72に収録されているオリジナルのハーディングフェーレの曲をピアノ編曲とともに演奏します。ピアノ版、オリジナル版がそれぞれどうなのか?という興味のみならず、Op.72はKnut Dahleのハーディングフェーレがなかったら完成しなかった作品で、ピアノとハーディングフェーレで一緒に演奏することそのものに意味がある、と思っています。
こちらのコンサートはcontact@satokok.com にご連絡いただきましたら協会員価格にてチケットご用意します。
また、連休明けには東京音大で民俗音楽とグリーグに関するイベント講演会に登壇します。
【日時・会場】
2024年2月13日(火)17:30~20:00終了予定
東京音楽大学中目黒キャンパス
【出演】
講師:樫原聡子(ハーディングフェーレ奏者)
ナビゲーター:広上淳一(指揮専攻教授)
モデレーター:井上勢津(指揮専攻講師[兼務]、ノルウェー政府認定音楽療法士)
【プログラム】
第1部 ハーディングフェーレ演奏(解説付)
第2部 ノルウェーの民俗音楽とエドヴァルド・グリーグの世界
第3部 対話「音楽文化の伝承と音楽家の役割」