最近のノルウェー訪問等ノルウェーに関するetc.

すっかり最近の投稿はコンサートの案内ばかりに終始してしまっているなぁと思っています。実は、ここ1−2年はちょくちょくノルウェーにも行っていまして、友達に会ったりレッスンを受けたり、調べ物をしたり、と割と過密スケジュールでノルマをこなしたら急いで帰国する…を繰り返しています。ノルウェーに住んでいた時は、「ああ、日本人の観光客って、みんな忙しいんでしょ。だってすぐ帰るし…」みたいなことをよく友達からも言われていて、私自身も「大変やなぁ」と思っていたくらいなのですが、日本のスケジュールで動くとこうなるんだということを最近身に染みて感じています。まあ、訪問内容は充実はしていますが、ただただ、忙しい。そして時間が足りない。ああ、あと1週間あったらあっちにも行けたのに…ということの繰り返しで、「次はあそこに行こう」と次回の予定まで決まって帰国…みたいな感じです。ここ数年ずっとやりたいと思っていてまだ実現できていないことの一つが「氷河ウォーキング」です。氷河ウォーキングができるスポットはいくつかあるのですが、私が住んでいたヴォスの近郊にはフォルゲフォンナFolgefonna国立公園があり、そこでも氷河ウォーキングのツアーが夏の間組まれていたりするので、2027年こそは行きたい(10年以上かけての夢)と思っています。

さて、ここ1-2年で取り組んでいるのが研究のための調べ物です。時間があるときは図書館に入り浸っていることも多く(旅行先でやることかどうかはともかく….)それでお世話になっているのがオスロにある国立図書館です。国立図書館近辺には王宮や高級なブティックが立ち並び、高級感のある街並みの中にある素敵な建物です。図書館内には何かしらの企画展示もされていて、合間で展示を見ながら休憩もでき、帰り際には隣のカフェで一息つくこともできます。

ですが、旅の写真でなんといっても一番美しいのはフィヨルドの風景でしょう。

円安の昨今、ノルウェーの滞在費はバカになりません。うちに泊まっても良いよ〜と言ってくれるお友達もいてお世話になることもありますが、小さなお子さんがいたり気を使うこともしばしば。最近は、Air B&Bを使ったりしています。ホテルよりも安価でホステルよりもプライベートスペースが確保できて重宝しています。

旅の食事のこともよく聞かれるのですが、ノルウェーをはじめヨーロッパはどこも外食が非常に高価です。その代わりしっかりしたレストランやカフェに行くと味は満足できます。不味いということは、私にとっては、まずありません。ホテルや朝食付きの宿をとる場合は朝食が充実していることがほとんどです。ビュッフェ式で食べ放題のことが多いので、思いっきり食べて、昼はコーヒーと簡単なパン、夜はその日の調子に合わせて外食や自炊で済ませるというのが王道かと思います。スーパーのデリも重宝します。(写真はホステル朝食、カフェ朝食、レストランにてサラダの夕食)

次回の投稿では何か音楽的なことについて書けたら良いなあと思っています。そう遠くないうちに投稿します!

12/13 ハーディングフェーレの響き ヴィオラ・ダ・ガンバ編

久しぶりに「ハーディングフェーレの響き Klangen av hardingfele」を開催することになりました。今回は初挑戦、ヴィオラ・ダ・ガンバとの共演です。

ハーディングフェーレとヴィオラ・ダ・ガンバが一緒に演奏することは滅多にありませんが、同じガット弦を用いる楽器で音色の広がりが素晴らしく、是非多くの方に聞いていただきたいです。

ちょうど今、18世紀のノルウェーの音楽事情について調べているのですが、記録の中にも1700年代前半にかけてノルウェーにヴィオラ・ダ・ガンバが伝わっていたことが残されています。この時代、ノルウェーはデンマークの統治下にあり、現代よりも階級差が大きくはっきりとしていました。公の場で演奏できたのは国王に任命された限られた音楽家だけで、なんとその数ノルウェー全土で10名程度しかいなかったのです。この10名の任命音楽家はほとんどが外国からの移住者で、国の祝祭日のための公式行事から村の結婚式に至るまで管轄地域のすべての演奏を取り仕切っていました。また、音楽教師としても活躍していたと思われ、中にはノルウェーで初めての音楽教則本を書かれた記録も残っています。

これらの任命音楽家は上流階級に位置していましたが、上流階級の人たちの社交の場ではダンスが好まれました。これらのダンス曲のレパートリーは手書きの「音楽帳」として残っていることがあります。音楽帳を書いた人物は必ずしも身元がわかっているわけではありませんが、なんらかの音楽をやっていた人、です。この場合、生徒だったり先生だったり、任命音楽家と直接関わりのあった別の音楽家だったりします。この音楽帳の中には、例えば「メヌエット」が大量に書かれていたり、「マーチ」は「マーチー」、イギリスから伝わったと思われる「エンゲルスクダンス」や、ポーランド起源と思われる「ポール」や「サラス」といった名前で呼ばれたダンス曲の数々が収録されています。

さて、これらがハーディングフェーレの音楽とどう関係してくるのか?それは限りなくミステリーではあるのですが、演奏家でもあり研究者でもあるオーノン・エーゲランは、これらのレパートリーの中にはのちにハーディングフェーレの曲に発展したものがある、と述べています。

12月のコンサートでは、そんな音楽帳に書き込まれている曲をピックアップし、ヴィオラ・ダ・ガンバと共に演奏します。これらの曲は、当時はーディングフェーレで弾かれていた可能性は限りなく低いものですが、そこはファンタジーとして当日はハーディングフェーレでも弾く予定です。

また、当時ノルウェーで弾かれていたと思われるヴィオラ・ダ・ガンバの曲も登場するかも?!楽しみにしていてください。

2026年12月13日(日)13:30開場 14:00開演

出演:樫原聡子haringfele  ゲスト:大西万喜 viola da gamba

場所:Studio timeblue (天神橋筋6丁目)

料金:¥3,000-

2026.09.12_アイフォニック

ハーディングフェーレと鈴虫の音響体験

2026年9月26日に 伊丹市アイフォニックホールの「鈴虫音楽堂」と称するイベントにてLjøsが出演します。

これは、ホールが毎年開催している鈴虫コンサート(鈴虫の鳴き声を楽しむコンサート)で、今回は「響きあう虫と弦」ということで、ハーディングフェーレのたくさんの弦と鈴虫が響きあうというコンセプトのコンサートになります。

2026.09.12_アイフォニック

2026年9月12日(土) 開場14:15 / 開演 15:00 チケット 一般 1,000円 高校生以下 500円 全席自由

すでにチケット販売は開始されていますので、ご予約いただけますと幸いです。

2本のハーディングフェーレの響きと鈴虫の共演、どのような音世界になるのかとても楽しみです!

昨年末頃より、少しハーディングフェーレの歴史研究の方も再開していて、あまりまだ表に出るものはありませんが、少しずつ発表の機会があればと思っています。ハーディングフェーレのこと、知らないことはまだまだ多いです。私は特に歴史的なことに興味がありますが、ノルウェーでは歴史的なことも、現代的なことも、民族音楽としてのことも、音響的なことも、全方向で研究が進められています。未知の世界を知ることは楽しい!過去を知ることが、未来の音楽世界を作ることにもつながる、というパラドックスもまた楽しいものです。

ハーディングフェーレ・デュオライブ詳細 〜 9/13,15 Ljøsリョース コンサート

北欧音楽家の野間友貴さんとの2台のハーディングフェーレで演奏するLjøsリョースのコンサートを約1年ぶりに開催します!ハーディングフェーレは元々1台でも重音で演奏する楽器なので、2台になると華やかになりますが、野間さんとのデュオでは単に重音の華やかさだけでなく、種々多様なニュアンスと工夫がプラスされています!是非この機会にお楽しみください。

夏の終わりに聴くノルウェー音楽

日時:2025.09.13 Sat  15:40開場 16:00開演 (18:00終演予定)

場所:Studio Timeblue(大阪市北区天神橋筋6丁目2-3、大阪メトロ天神橋筋6丁目12番出口から徒歩2分)

料金:¥3,500

ご予約は以下のQRコード先 もしくは お問い合わせから

今回は、9月15日にも近江八幡のカフェ、オッタさんでも公演予定です。お近くの方は是非こちらにもお越しください。

ハーディングフェーレの響き: コンサートの振り返り

あっという間に5月になりました!今日から始まる4連休中にあちこちで北欧関連イベントもあり、忙しくなる前に滑り込みで報告します。

2月から始まったコンサートシリーズ、「ハーディングフェーレの響き」は2回が終了しました。第1回はソロ、第2回はカンテレの久米ちなみさんとの共演でした。

各回、新しい曲を覚えたりできていて、私としても充実したコンサートになっています。特に2回目はカンテレとの共演は久しぶりであったこと、以前とは違った視点から音色を感じ取り組めたこと、ソロの部分でもこれまで得意だったダンス曲だけでなく歌の曲を弾いてみたり、これまで苦手意識が強かった領域にも挑戦できて個人的に色々と学びがありました。カンテレのちなみさんは演奏だけでなくお話も上手!お客様にも好評でした。また機会があれば次回開催したいところです。

さて、そして次回のハーディングフェーレの響きvol3は、スウェーデンのニッケルハルパの本田倫子さんと共演します。これまではお互いに弾けそうな曲を選んでいましたが、(ま、当然ではありますが)今回は私もニッケルハルパの世界をもう少し探究したいと思っています。新曲もありますのでお楽しみに!

ハーディングフェーレの響きvol3 ご予約はこちらから

それでは、良いゴールデンウィークを!

ハーディングフェーレの響きと北欧楽器の共演

4本の演奏弦に5本の共鳴弦を持つ楽器ハーディングフェーレ。楽器の持つ特徴的な音色と響きを楽しみつつ、別の音楽文化を持つ楽器とのコラボレーションでそれぞれの楽器の音色と音楽を知る企画「Klangen av hardingfele 〜ハーディングフェーレの響き」シリーズ。2025年前半は北欧の楽器をゲストに迎えて開催します!

4月6日(日)はフィンランドの民俗楽器カンテレの演奏者、久米ちなみさんとのコラボレーションです。カンテレは5弦から30弦以上もの弦の張られた響きにバリエーションのある様々な大きさの楽器があります。なんといっても、その持続する静謐な響きに包まれる幸福感は言葉にできません。私もカンテレの響きの中でハーディングフェーレを弾く幸福を味わいながらこの日を楽しみにしています。

6月8日(日)はスウェーデンの民俗楽器であるニッケルハルパ奏者、本田倫子さんと共にお届けします。スウェーデンのニッケルハルパもハーディングフェーレと同様に(というよりもそれよりも多くの)共鳴弦を持つ擦弦楽器です。これまで、本田さんとは何回も一緒に演奏させていただき、いつもニッケルハルパの深い響きに癒されてきましたが、今回は調弦にも注目したいと思っています。これからプログラム作りの段階ですがどのような内容になるか楽しみです!

両日とも13:40開場、14:00開演、 場所は天神橋筋6丁目のStudio Timeblue ¥3,000です。チケットご予約はcontact@satokok.comまでメールでお知らせ下さい。

そして、いよいよ明日はハーディングフェーレの響き、第1弾。ソロから始めます。ソロ演奏久しぶりなので楽しみにしています。ゆっくり、じっくり聴いていただける会にしたいと思います。

お知り合いとご一緒にお越しくださいね。

コンサートシリーズ 「ハーディングフェーレの響き」Klangen av Hardingfele

明けましておめでとうございます。今年は、色々と活動を活発化させたいと、年末年始計画を立てたり久々の方にご連絡をとらせていただいております。

まずは、2月、4月、6月と3回シリーズで「ハーディングフェーレの響き」と題して、ハーディングフェーレの音楽の特徴にフォーカスしつつ、別の楽器との共通項を探していくコンサートを計画しています。

2月23日 Winter blue 2  ソロ ハーディングフェーレ

4月 Nordic Sound Scape  (ゲスト:カンテレ) 詳細は後日

6月 Sound of strings  (ゲスト:ニッケルハルパ) 詳細は後日

2月のみ詳細が確定しています。

2025年2月23日(日) open 13:40 start 14:00  ¥2,000

場所 studio timeblue (大阪市北区天神橋筋6丁目2-3)

アクセス 大阪メトロ 天神橋筋6丁目12 番出口から徒歩2分

予約 contact@satokok.com / http://www.satokok.com

というわけで、2月23日はソロでコンサートシリーズを開始したいと思います。今年もどうぞよろしくお願いします!

Ljøs リョース コンサート

明日は、久しぶりに大阪・天神橋筋6丁目のstudio Timeblueでライブです。

野間さんとの2本のハーディングフェーレの演奏は昨年くらいから準備を初めていて、今年年初に1度演奏しました。今月はこのデュオで金沢でも演奏してきたところです。

ハーディングフェーレは元々ソロの楽器ですが、ソロでも「オーケストラを聞くみたいに」複数の音を同時に出すスタイルが現在では主流です。共鳴弦の効果もあいまって独特な響きに包まれます。そして2本になるとさらに響きが広がり、華やかな音世界になります。レパートリーは基本的には伝統曲を選んでいますが、野間さんが色々と動きのあるセカンドパートを弾いてくれていて、曲に広がりを持たせています。

直前の案内になってしまいましたが、お時間おありの方、ぜひお越しください。

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10月20日(日)
北欧民俗楽器ハーディングフェーレデュオ「リョース」コンサート”Ljøs på blå”

伝統楽器ハーディングフェーレの旋律と共鳴しあう数々の弦が空気を光で満たしていく
寒い冬には暖かな光のように、明るい夏には楽しげな夕暮れのように

日程|2024年10月20日(日)
時間|open13:40 start14:00 
料金|¥3,500
出演|樫原聡子:ハーディングフェーレ
   野間友貴:ハーディングフェーレ
会場|studio timeblue 2階
(大阪市北区天神橋筋6丁目2−3)
要予約|nklang2019@gmail.comまで

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自然の音をきく

半年ぶりの投稿です。

今年は、冬と夏と2回ノルウェーに行くことができました。5年ぶりの知り合い、友達との再会はとても嬉しいものでコロナ後やっとノルウェーモードになれました。ノルウェーにいる間からいつしか疎遠になってしまった知り合いともバッタリ再会しました。今まで、私の中の記憶では、28歳の時の記憶しかなかったのに「40歳になった」と聞かされ、ショックを受けたのでした。時が経つのは早いものです。ここ数年は大御所連中の訃報も次々と入ってきています。その中で、友人たちがバリバリ活躍していたり、以前と変わらずこの音楽文化に従事している姿は大きな励みです。

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私は、日本でも都市部近辺に住んでいるので、日常的に様々な音に囲まれていると感じます。多くは人工的な音で私はそういう音の多い環境が苦手です。ノルウェーにいた時は、自然の中に一人でただ座り、自然の音を聞いて時間を過ごすことが多かったと思います。ノルウェーの音楽には自然の音から着想を得て作られたものが多いのです。

電車の中からで自然の音はありませんが…

夏休みに久々に動画を撮りました。自然の音からできた曲かどうかはわかりませんが、私にとっては夜明け前の音。あまり弾かれることのない珍しい曲です。

2月コンサート情報 (E.Grieg関連コンサート)

先日のハーディングフェーレイベントにお越しいただいた皆様、ありがとうございました。ハーディングフェーレの曲ばかり、を、2台で弾く、たっぷりした響きのコンサートでした。初めて聴いていただく方にもご好評いただいたようで、私自身も大変楽しみしました。

さて、2月はエドヴァルド・グリーグに関するコンサートとイベントを予定しています。

大阪では2月25日に日本・グリーグ協会関西支部主催公演「北欧の詩人エドヴァルド・グリーグ 魅惑の愛と踊り」に出演します。

グリーグはノルウェーの民族音楽をインスピレーションの源にしていたことはよく知られていますが、ハーディングフェーレの特定の曲をピアノ曲に編曲したことで知られているのはOP.72 スロッテル Slåtterです。ハーディングフェーレ奏者クヌート・ダーレ Knut Dahleはエドヴァルド・グリーグに手紙を書き自分のレパートリーを後世に残したいため、曲を書きとってほしいと伝えました。アメリカでの4年間の移民生活を終えてテレマルクに帰ってきた1901年からの2年間をかけて、K. DahleとE. GriegとJohan Halvorssenの3人の手を経て完成したのがこの曲です。

コンサートでは、このOp.72に収録されているオリジナルのハーディングフェーレの曲をピアノ編曲とともに演奏します。ピアノ版、オリジナル版がそれぞれどうなのか?という興味のみならず、Op.72はKnut Dahleのハーディングフェーレがなかったら完成しなかった作品で、ピアノとハーディングフェーレで一緒に演奏することそのものに意味がある、と思っています。

こちらのコンサートはcontact@satokok.com にご連絡いただきましたら協会員価格にてチケットご用意します。

また、連休明けには東京音大で民俗音楽とグリーグに関するイベント講演会に登壇します。

【日時・会場】
2024年2月13日(火)17:30~20:00終了予定
東京音楽大学中目黒キャンパス

【出演】
講師:樫原聡子(ハーディングフェーレ奏者)
ナビゲーター:広上淳一(指揮専攻教授)
モデレーター:井上勢津(指揮専攻講師[兼務]、ノルウェー政府認定音楽療法士)

【プログラム】
第1部 ハーディングフェーレ演奏(解説付)
第2部 ノルウェーの民俗音楽とエドヴァルド・グリーグの世界
第3部 対話「音楽文化の伝承と音楽家の役割」